北海道の旅 その4 宗谷岬

北海道の旅 その4 宗谷岬

宗谷岬へ

台湾でずっと一人だったから、わざわざ旅までして一人になる必要はなかったんでは?と疑問が浮かんでテンションが下がった。旅行2日目。午前中に路線バスで宗谷岬に向かう。宗谷海峡は湖のように静かだった。

日本最北端の地 宗谷岬

バスの中からすぐにこの記念碑が見えて盛り上がることなく到着した。稚内まで飛行機で来ておいてそんなことを言う資格もないだろう、とボヤきつつバスを降りる。雨は弱いものの風が強く傘が壊れそう。折りたたみ傘が壊れると困るので、少々濡れるのは気にしないことにしてバッグに仕舞い込んで、トイレで防水のジャケットを着込んだ。閑散とした記念碑の前で、同じように一人で来てる男性に記念撮影を頼んでから辺りをうろうろする。

記念碑の向かい側の公園に、完全防水装備のソロ自転車旅行者がいたので声をかけた。なんとメガネ美人だった。「どこから来てるんですか?」という質問で(1)今日の出発地点(2)旅の出発地点のどちらを答えれば良いのか戸惑わせてしまった。(2)を聞いたつもり。私もこのような複数の意味になる質問に答えるのが苦手で、幼い頃、父の実家近くの駄菓子屋さんで「どこの子?」と聞かれて親の名前なのか住んでる場所を答えればいいのか分からずに黙ってしまい、いぶかしげな目で見られて、あーだこーだ言われたことを思い出す。圧倒的に質問が悪いよ。

閑話休題。

「旅の出発地点はどこ?」・・・スマートでないな。「北海道の人?」が今住んでる場所を返してくれそうなので手っ取り早いかな。場所によっては地名を細かく刻むと。彼女は東京から来てた。雨の日に自転車なんて乗ってないで一緒にコーヒーでもと言いたいところだけど、周辺には何もなく移動手段もない。しばらく話をして気をつけてと別れつつ、自転車を持って来てないことを悔やんだ。

記念碑を見た後に、宗谷岬の東側にある集落に歩いて行って写真でも撮る予定が、風雨で心が折れてしまい30分後のバスで稚内へ戻ることに決めた。帰りのバスは暖房が付いていて人心地が付いた。濡れたジャケットを脱いで立ち客が握るパイプに引っかけて乾かした。

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