銀塩カメラは様々なフィルムを使うことによって色調を変えることができます。ベルビアで青を強調したり、コダクロームでこってりとした色合いを楽しんだり、被写体によってフィルムを変えることで効果的なイメージを付加することができます。デジタルカメラはフィルムを選ぶことができないのですが、搭載している撮像素子で色の傾向が変わってきます。オリンパスの初期モデルであるE-1、E-300、E-500、E-400(海外発売のみ)はコダック社製のCCDを使っています。コダック社のCCDは「ハッセルブラッド」や「PENTAX 645D」などの中判デジタル一眼レフカメラに使われるのがほとんどで、一般ユーザーが使うカメラに搭載されているのは珍しいことです。
オリンパスのDSLRに搭載されたコダックCCDは、青の発色が特徴的でファンからはコダックブルーと呼ばれます。初めてデジタル一眼レフを買おうとした時に、このコダックブルーの作例に見せられてオリンパスユーザーになろうと決めました。2010年になってみるとオリンパスとフォーサーズは迷走中で(なんだかなぁ)と言った具合ですが、E-300が写すブルーは濁ることはありません。今後も使っていこうとの想いを込めて今までに撮影したコダックブルーの写真をまとめてみました。河原津港の水辺線の薄いブルーが宇宙と空の境のような濃紺に変わっていく様がコダックブルーを象徴している気がします。